珪藻土の壁材は、その豊かな表情が特長ですから、何とかがんばって分厚く塗りたいと思うところですが、これはなかなか難しいもの。最初は標準的な1ミリ~2ミリを目指しましょう。厚塗りすれば材料もたくさん必要です。
もっとも、厚く塗ることができれば、調湿や断熱効果なども高くなることが期待できますから、がんばってみましょうか。人によっては十分な調湿効果を得るに は4ミリ以上の厚さがほしいと言う人がいるぐらいです。一度には難しいので、一度適当な厚さに塗って、乾かしてから二度塗りすると良いでしょう。
厚塗りを考えると、特に難しいのは、部屋の隅や天井との境目部分。まずは先にそうした部分にスポンジなどを使ってていねいに下塗りをしておくと、仕上げが 楽になります。厚塗りするとムラも目立ちやすくなるので、「まあこれも味があっていいや」とのんびりした気持ちを持つことが先決かもしれません。
塗り方は下地によっても多少変化をつけると良いでしょう。下地のビニールクロスが、凸凹のエンボス模様があったり、合板や石膏ボードで板の境目があるなど の場合。うまくやらないと下地の凸凹が仕上げに影響して、きれいな壁面になりません。まず下塗りをして、へこんだ場所には珪藻土壁材をしっかり埋め、薄く 平滑に仕上げておきましょう。くぼみを埋めるような下塗りでは、少し材料を固めに練るのがコツ。
大きな溝や穴では、壁材がもったいないので、市販のパテで埋め、サンドペーパーで平らにしてから。合板でクギの頭などが出ている壁では、錆がうくことがあ るので、パテで押さえて隠したり、さび止め塗料を塗ってから壁材に移りましょう。表面がツルツルした化粧合板などは、サンドペーパーで表面を粗しておきま す。
珪藻土の壁材を塗るとき、最も大切なのは塗り終わってから。マスキングテープをていねいにはがします。ここを慎重に! せっかく塗った面を引きずってはが してしまうと困ります。完全に乾くのを待って、カッターでぎりぎりのところから切ってテープを引っ張りながらはがすのも良いですが、壁材が半乾きの状態で はがす方法もキレイにはがせます。
通常の1~2ミリの厚さで2日ぐらいは乾くのにかかります。もとの水の混ぜ具合や、気温、湿度にももちろん影響されて乾く時間は変わりますから、4、5日は壁にショックを与えないぞ、というつもりで。
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珪藻土の壁、塗り方は?(4)裏ワザ・楽しみ編