ミクロの穴が無数にある珪藻土を壁材として塗りますと、その部屋の環境に良い効果が発揮されます。
まずは吸湿性。珪藻土の無数の小さな穴の中に、水分を取り込んでくれます。部屋が乾燥してくると内部に取り込んでいた水分を徐々に放出。つまりお部屋の湿 度を調節する機能をもった壁になるのです。まさに呼吸する壁。余分な水分を取り込んでくれるので、冬場の嫌な結露も減らしてくれます。
珪 藻土の無数の穴には基本的に空気が入っています。つまり珪藻土を使うことは、壁に空気の層をまとうこと。保温、断熱効果が高まると言われています。壁に広 がった空気の層は音を遮り、壁の遮音性を高めてくれるのです。エアークッションの包装材、いわゆる「プチプチ」を防音に使うことがありますが、それと同じ ようなものかもしれませんね。
健康面で期待されているのは湿度だけでなく、さまざまな臭いの成分や部屋を漂う化学物質を吸着してくれること。ペットの臭いなどが気になるご家庭には特におすすめです。
ホ ルムアルデヒドなどシックハウス症候群の原因とされる有害な化学物質についても、ある程度の吸着力があると言われています。もちろん珪藻土は化学物質を分 解するために開発されたものではありません。その無数の穴の力で少しずつ吸着してくれる、ということ。そこに、さらに分解する機能をプラスすることによっ て、ホルムアルデヒドを分解までできる「珪藻土壁材」ができるのです。
耐火レンガの材料にもなるぐらいですから、珪藻土の壁の耐熱性はどうでしょう? もともと珪藻のガラス質が含まれた土ですから、焼き固めると高い耐火性を 発揮します。でも、壁材としての珪藻土は、有機物を加えて壁材として完成していますから、燃えないということはありません。国土交通省から「防火認定」を 受けた壁材を選んだほうが良いでしょう。
e-classy!では、国土交通省の「防火認定」を受けた「珪藻土壁材」をご紹介しています。
珪藻土の人気の秘密は、こうした多孔質やガラス質による特質だけではなく、その見た目の温かさや仕上りの優しい雰囲気にも あります。自然素材ならではの癒しの空間をつくる力。特に自分で施工すると、素人作業ゆえの凹凸や、塗りムラの感じが何とも言えない雰囲気をかもしだして くれるのがうれしいところ。失敗ではなく、「良いタッチ」と言ってしまえるような…。
次はもう少し詳しく、珪藻土の壁材と部屋の湿度の関係を見ていきましょう。
湿度と珪藻土の関係は?
珪藻土壁材にはビニールクロス用と古壁用があります。