電車の中で見かけたちょっと不思議なご夫婦

ワタクシは電車通勤です。

 毎朝、超満員というわけではありませんが、座れないぐらいには混んでいる感じの車内です。

 いつもと同じ朝、ちょっとした出来事がありました。

 

 その日は運よく座れたので本を読んでいると、扉の方から男性の大きな声がします。

 何を言っているのかわからないけど、文句を言っているのは間違いなさそう。

 ちょっと恐いな~と思っていたら、どうも連れがいて、その人にぶつぶつ言ってるみたいです。

 次の駅で乗り換えをする人たちが数名降りて席が一つ空き、その男性が「そこに座れ」と言って多分奥様だと思われる女性を座らせました。

 空いた席は一つ。奥様の分だけです。

 ご夫婦の年は60台後半のように見えます。

 その電車は通過待ちで止まっているので、乗り換えをする人も次の電車が来るまで席に座ったままのことが多く、空くはずの席が通過電車が行くまで空かないわけです。

 それについて、どうも文句を言っている様子でした。

 

 でもね~、その人たちだって暑い中、ホームで待ちたくないだろうからそんなに急かされたらかわいそう。←私の心の中。

 

 ようやく乗り換えの人たちも降りて、大声の男性が奥様の横に座りました。

 怒り収まらないらしい男性は、「早く降りればいいのに」と座った後も大声で言い続けて、社内の雰囲気はちょっと良くない感じに・・・・・・

 というところで、その奥様が男性の手にそっと自分の手をあてて、ギュッと握りしめたのです。

 すると、つきものが落ちたように男性は言葉を発するのをやめて、静かになりました。

 

 

 

 どうも女性の方が身体が不自由なようで、男性は彼女を座らせてあげたかったんだろうと思います。

 混んでいる車内で大声を出して威嚇するようなやり方がよいかどうか、マナーと言う面でもほめられたことではありませんが、そんな夫の手をギュッと握りしめた女性はどんな気持ちだったんだろうと、電車を降りた後もいろいろと想像してしまいました。

 

 私のためにありがとう だったのか、そんなに怒っちゃだめよ、という諌めだったのでしょうか。

 ちょっと不思議なご夫婦でした。

   ・・・・ほんとのところは、夫婦かどうかわからないですけどね。

 

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